
わたしは専門学校を卒業し、新卒で正社員としてとある企業に就職しました。
ですがその企業、正社員というのは名ばかり?で、実態はほとんど派遣会社と変わらなかったんです。
派遣という業務形態なので給料も低く安定もないため、転職してしまいましたが、実はIT業界にはこのような『人売りの派遣IT企業』という企業が多いのではないかと思っています。
IT業界は派遣会社ばかり?ひっかかるとこうなる!
IT業界の年収は専門職の割に給料が安いように思います。平均年収を下げている要因はIT業界の階層構造にある、とわたしは考えています。
大手企業が仕事を発注し、下請けがさらに下請けに渡して作業をするのは派遣社員で…、という、この負の構造。中間マージンがたくさん発生してわたしの手元に入ってくるお金はとても少額です。
逆に言えば、ちゃんとしたIT企業にさえ入ればそこそこな年収になれるとも言えます。わたしは転職後、30歳ちょいですが年収600万円になりました。これは多いわけではなく、ちゃんとした企業を選びさえすればもらえて当然の年収なんですよ。
正社員の人と同じ仕事しているのに…給料が低い
とにかくわたしは給料が低かったです。年収にして400万円。
正社員の人と同じ仕事内容、同じ成果を出しているのにもらえお金に差があるというのは辛かったです。
年収400万円はもしかすると『普通じゃない?』と思う人もいるかしれませんね。ですが、わたしは下記のようなプロフィールです。
- 30歳手前。
- 妻、子供2人。
- 妻は育児で忙しく、専業主婦。
新人~入社してから3年目くらいまでならまだ年収400万円でもわかります。わたしの場合は残業をけっこうやっていながら年収400万円ですからね!転職前は残業代・ボーナスカット、いろいろありましたよ。
家族4人で暮らすには年収400万円では生活できないんです。妻が働けばいいじゃないかと思う人もいるかもしれませんが、子供はどうしても手がかかる時期があって、仕事を休まなければならない時期があります。
おまけに妻は2人目の子供を妊娠し、6ヶ月ぐらいで会社を辞めてしまいました。つわりなどの症状で大変だったようなので仕方がありません。休職ではないので収入が完全に途切れました。
出産以外にも、子供の進学などにより、定期的に大きな出費が発生することがありますが、家族4人で生活するのが苦しい状態ではそういった出費に耐えることができません。
自社待機で基本給カット…安定がない
派遣社員というのは正社員のような安定はありません。正社員であれば常になにかしら仕事を割り当てられますが、派遣社員の場合は全く仕事がない、ということがたまにあります。
派遣先の会社で契約満了になると、自社に戻ります。自社に戻って報告書書いたり資料作成します。一応、契約満了前に次の派遣先を探し始め、面接をしたりします。
いつもドキドキしていましたね。決まるかな?決まらないかな?って。次が決まっていない状態で契約満了になると辛いです。
わたしの会社の場合、自社待機だと基本給からもカットされて手取り20万円なんて余裕で切っていました。
月によってここまで給料の増減が激しいと住宅ローンも怖くて組めません。
IT企業が派遣会社か見抜く方法
とにかく、年収を上げるには派遣社員ではなく、ちゃんとした正社員になることだとわたしは判断しました。その結果、今では無事に正社員に転職でき、年収も600万円となり家族4人で不安のない生活をすることができています。
ですが、IT業界というのは正社員でありながら、その実態は派遣会社という企業が本当に多く存在します。
IT関係の転職系サイト・ブログは多いのですが、そういったものはIT関係の人ではない人が作っています。なので、本当の実態を知らない人が多いんですよね。
そういったサイトが無責任にIT企業の良し悪しを語ったりしますが、とにかく重要なことは、そのような中間マージンだけを搾取して生きているような会社に入らないことです。その見分け方についてご説明します。
企業のwebサイトを確認して強みとなる製品・サービスはあるか?
企業を見分けることで大切なことは、その企業の強みとなっている製品・サービスを知ることです。
その企業について知るということはあとで面接のときにも役立ちますので勉強しておいて損はないです。
企業のwebサイトを確認してみて、
- この会社は結局何を作っているんだろう?
- 出てくる言葉ソリューションという言葉ばかりで、なんか曖昧・抽象的でわからない…
という疑問が浮かんでくるようであれば、その会社はグレーです。
誰だってできることなら派遣会社なんかで働きたくはありません。正社員と同じことやっているのに派遣というだけで給料が低くなるのですから。
派遣会社には人が集まらないからこそ派遣会社であることを隠します。
- しっかり製品・サービスを紹介している。
- 製品・サービスに名前が付いている。
こういったところをしっかり確認してみてください。製品・サービスに名前がついているようであれば、それは間違いなくその企業のものですので、人売りではなく実体のある企業です。
会社の規模に見合わず幅広いジャンルを手がけているか?
- アプリやってます!
- 組み込みやってます!
- webやってます!
- サーバやってます!
とか。このように、IT業界のすべてを網羅しているような企業は人売りの派遣会社である可能性が高いです。さらに言うと、そういう企業は人の質というか持っているスキルなんてどうでもいいんです。人はただの労働力としか見ていません。
人にも企業にも言えることですが、何でもできるというのは、逆に言うと強みがなにもないということです。そんな強みのない企業は普通はありえないことですし、万が一存在したとしても入らないほうがいいです。
まとめ
- IT業界はまともそうな企業に見えて中身が派遣会社ということがよくある。
- 人売り会社に入ると低年収になるし安定もないからやめとけ…。
- 見抜く方法は、企業がちゃんと製品・サービスを持っているか?規模に見合わずなんでもできます!な会社ではないか?
わたしは新卒でそういった人売りの会社に入ってしまいました。えぇ、地獄でしたよ。
でも、自らそういった派遣会社に入るという人もいるんですよね。
- 給料は低くても自由に働きたい。
- どこにも行くところがなくて派遣社員になった。
ちなみに、派遣社員は自由な労働であると勘違いしている人が多いのですが、全くそんなことはないです。必要時には残業しなければならないし、残業させても良いというように労働基準法でも決まっています。
たいていの場合は、もうどこにも行先がなくて派遣社員になった、というケースです。やはり派遣社員というのは最終的にどうしようもなくなったらやるものであり、若いうちからやるものではないです。
わたしは当時、新卒で右も左もわからずに入ってしまったのですが、早いうちに転職を決意できてよかったです。
もしあなたが人売りの派遣会社に務めているのであれば、年収を上げるために正社員への転職をおすすめします。