
これはわたしが転職をする前のお話です。当時は会社の経営状況も悪く、残業代・ボーナスカットが続き、年収が400万円ほどになってしまいました。
それより少し前はまだいくらかマシだったのですが…その時にわたしは家を買ってしまったんです。
いくらかマシといっても年収500万円にも届いていなかったのですが、さすがに少しくらいは昇給するだろうという期待をしていました。
わたしのような年収の低いSEがどうやって家を買うのか?買った後の苦しすぎた生活のお話です。
年収が低くて生活が苦しく援助が必要な状況
年収が低くて家買えない
わたしは首都圏に住んでいます。誤解されないようにはっきり書いてしまいますが、首都圏といっても東京都の真ん中とかではなく、神奈川県内です。
今は転職をして年収が600万円を超えるようになりましたが、転職前は年収が400万円台で、首都圏で家を買うには少し苦しい年収です。頭金がたくさんあれば良いのですが、貯金はほぼゼロでした。
しかし、年収が低くても、貯金がなくても、生活をしていくためには家が必要になります。『衣食住』の『住』ですからね。
年収400万円台で首都圏に家を持つとなると、下記の問題が出てきます。
- 注文住宅のような高額な家は買えない。
- 立地の良い土地は買えない。
- そもそもたくさんのお金を借りられない。
要は、こちらからあれがいい、これがいいと贅沢は言えないんです。
親に借りてお金を用意する
わたしの年収では家を買うということが困難であったため、お恥ずかしい話ですが両親からお金を援助してもらいました。
わたしの両親から500万円、妻の両親から500万円の援助です。…援助してもらいすぎですよね。(笑)
ここまで援助してもらってしまっては、双方の両親の介護は絶対にしなければならないでしょう!
- 年収が低いと家を買う時に親の援助は必須。
- 援助してもらう = 親の介護は必須と考えるべき。
これだけのお金を用意してもらって、ようやく住宅ローンも組めるようになったし、月々の返済が8万円程度にすることができました。
さらに年収が下がる
日本の社会は基本的には年功序列です。最近ではそうではない企業も増えているようですが、わたしの身近の友人の話を聞く限りでは年功序列が多いです。
年齢が上がれば少しずつではありますが、きっと給料は上がるという期待がありました。
ですが、現実は年収が下がっていたのです。会社の経営状況が悪く、年収が400万円ピッタリくらいになってしまったのです。それまでは450万円超えることもあったというのに…。
- 少しガマンすればきっと回復する!
- 今が正念場だ!
そう思っていたのですが、悪い経営状況が何年も続きました。会社側が経営状況悪いフリして従業員に満足に給料を支払わない、詐欺なんじゃないか!?と思っていたぐらいです。
わたしは客先常駐の派遣SEをやっていたのですが、そもそも人材派遣の人売り中間マージン搾取会社は健全なビジネスではないと思っています。経営状態が悪くて当然です。
子供も小さくて手がかかるため妻は専業主婦、2馬力で稼ぐという手段が選べません。せっかく両親にたくさんの援助をしてもらったのに、生活は苦しいままでした。
節約するか、年収を上げるか?
家を買わない
そもそも、年収が低い人は家をかってはいけなかったんだな、と思いました。年収400万円の人が首都圏で家を買うなんていうことはあまりにもリスクが高かったのです。
結婚して、子供が産まれて、家を買って…そんな夢を持っていましたが、夢をかなえるために生活が苦しくなる、明日の生活が不安になるような、深い悩みを抱えてしまっては意味がないです。
さらに付け加えると、年収が上がるということに期待してはいけなかったのです。むしろ家を買った時点の年収がピークであり、家は年収が下がることを想定して買うべきだったんだと後悔しています。
わたしぐらいに年収が低ければ、公営住宅を借りられたと思います。公営住宅は立地条件がいいのに家賃が安いというメリットがあります。デメリットとしては、『安い場所には安い人が住む』ということです。
立地はいいけど、ご近所はどんな人が住んでいるのか?と考えると付き合いがちょっと心配。
家を買える、維持できるだけの年収を得る
結局、わたしは生活があまりにも苦しい、というか、もう生活できないってところまで来ていたので転職しました。
年収400万円から年収600万円、200万円程度年収がアップしました。年間200万円近くは貯金ができるようになりましたので、両親から援助してもらったお金は返していきたいと考えています。
住宅ローンの返済もだいぶ楽になりました。『もう来月は住宅ローン払えないかもしれない』なんていう不安はなくなりました。
あ、もちろん転職したら年収が200万円アップするよ!というお話ではないですからね?
周りの友人の1人の話ですが、転職をしたことで年収が下がったという人もいます。その人は『転職したら普通は年収下がるよ』と言っています。
ですが、その人以外のわたしの友人はみんな年収上がっていますね。年収が下がった理由としては、
- IT業界から別業界へ転職した。
- ハローワークで仕事を見つけた。
このあたりが原因と思われます。システムエンジニアは市場価値が高い職種であるということを転職活動を通して知りました。その市場価値を捨てて転職すれば、そりゃ年収下がりますって。
あと、ハローワークで扱っている求人はどちらかというと地元密着型って感じなんですよね。やはり自分の希望(年収600万など)を満たすにはしっかり転職エージェントを利用すべきです。
わたしが考える転職失敗のリスク低減とは、
- 自分で勝手に判断せずに転職エージェントで相談する。
- 自分自身の市場価値を維持した状態で転職する。
ですね。やっぱIT業界から別業界への転職はもったいないです。よほどジョブがミスマッチしていない限りすべきじゃないです。
まとめ
- 年収が低いと家を買うことはできない。
- 買うにしても親の援助は必須。
- 親の援助があっても住宅ローン返済は苦しい。苦しかった!
- 来月の住宅ローンは払えないかもしれないってぐらいになって転職しました。
家を買うという時は、不動産屋やハウスメーカーの人とかが、
- 大丈夫大丈夫、いけますよ!
- 年収300万円ぐらいの人が4,000万円の家買っていきますよ?
とか、『それホント?』と思うようなことを言って煽ってきます。
そのせいか、なんとなく自分もいけるかも?大丈夫!と錯覚してしまうんですよね。
これはもうそういう営業トークというか、人間の心理に働きかけているので防ごうと思っても簡単に防げるものではないんです。
その時は家を買えると思って買ったとしても、生活スタイルは時間とともにどんどん変わっていきます。
- 子供が産まれる。
- 奥さんが専業主婦になる。
- 子供が幼稚園に入る。
- 老後のために貯金を始める。
時間が経てば経つほど必要なお金が増えていきます。今が良くても、今のままじゃダメなんです。
それなのに年収が上がらない!それどころか下がる!わたしはどうしても年収をあげる必要があった、というわけです。